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博士の愛した映画

チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光  上映時間 120分      製作国 日本 公開情報 東宝 初公開年月 2008/02/09 ジャンル ミステリー/ドラマ HP 監督:中村義洋 出演:竹内結子     阿部寛     吉川晃司

総合:★★☆ 内容:★★☆ 俳優:★★★ 映像:★★☆ 感想:楽しい・笑える・知的 お気軽なミステリー。 原作は読んでいないけれど、バチスタ手術やチーム構成は、「医龍」を観ていたので、個人的にはすんなり入っていけました。 もちろん映画の中でも解説してくれるのでわかりやすい。 ただどういう部分が難しい手術なのか?この7人の何がすごいのか?という点が触れられてなかったのが残念。 心臓の変性部位を切ったり縫ったりする手術シーンは、テレビ以上のものがあって見応えがありました。 竹内結子演じる田口のほんわかしたキャラとは裏腹に、するどく特徴を捉えて人を動物に例える調査内容がおもしろい。 そして中盤から阿部寛演じる白鳥の登場で、映画は盛りあがりをみせる。 阿部寛は、「トリック」や「結婚できない男」みたいな人の揚げ足をとってつつくような嫌みな 変人役をやらせたら、この上なく光るよねぇ。 この2人の謎を解き進める絡みは、思わず笑ってしまうシーンばかり。 中盤は、笑いと謎解きミステリーのバランスがよくてとても楽しめました。 しかし、事件の真相へのラストの展開は、急であっさり。 最後まで主役2人のおかしなやりとりの謎解きの様子をもっと観てみたかったです。 動物に例えられた容疑者7人は個性的で、天才外科医役の吉川晃司をはじめ役者の配役や演技もよかったけれど、今ひとつ1人1人の出番が少なかったので、犯人がわかってもどうもインパクトが薄い。 その犯人のコメントも割りとありきたりで、映画の見所が中盤にピークになってしまった印象。 ソフトボールや患者のシーンなどあまりミステリーに関係のないコミカルなシーンが長かったので、その分を容疑者の個性にむけてほしかったところ。 全体的に軽い感じのノリと笑いで、今までにない専門分野のミステリーが楽しめる。 ただ「このミス」大賞作品なだけに、もうちょっとミステリー中心に描いて欲しかったです。