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博士の愛した映画

陰日向に咲く


陰日向に咲く ★★☆ 上映時間 129分   監督:平川雄一朗 製作国 日本     出演:岡田准一 公開情報 東宝       宮崎あおい 初公開年月 2008/01/26 西田敏行 ジャンル ドラマ       伊藤淳史 http://kage-hinata.jp/ 内容:★★ 俳優:★★★☆ 映像:★★ 感想:心温まる・キュンとする・元気になる 人とのつながりの意味を感じさせてくれる作品。 原作は読んでいないけど、人の縁、すれ違い、そしてそれぞれの再会をテーマに、群像劇の関わり合いの見せ方は、原作の構成のうまさでしょうか。 岡田准一の男らしい実直さ、宮崎あおいの女性としてのひたむきさ、西田敏行の人間としての奥深さ。 主要メンバーの演技は、どれもそれぞれに味わいがあって、ラストにかけて思わずほろりとさせられる。 ただ群像劇の欠点として、それぞれのキャラクター1人1人の扱いがどうしても薄くなってしまうところ。 俳優陣が熱演をしても、それまでの人生を垣間見ただけでは、なかなか感情移入できない。 崖っぷちアイドルとオタクのストーリーがあまり本編に絡んでこなかったので、もっと本編にうまく絡めるか、ばっさり削除して本編をより濃いものにするともっと深みのある作品になったのでは? また各キャラクターの話の切り変わりが突然すぎるのも、感情移入の妨げ。 つらい嵐の現状の中、出会った人々がお互いに影響され踏み出していく姿とともに、バトンのように、キャラクターを結ぶ1つの象徴として、幸せの?「黄色い傘」が印象的。 キャラクターの描き方を補う俳優陣の演技が心に響く映画でした。