Dr.Cinema

博士の愛した映画

スパイダーウィックの謎

スパイダーウィックの謎 THE SPIDERWICK CHRONICLES 上映時間 96分 製作国 アメリカ 公開情報 パラマウント 初公開年月 2008/04/26 ジャンル アドベンチャー/ファミリー/ファンタジー HP 監督:マーク・ウォーターズ 出演:フレディ・ハイモア サラ・ボルジャー デヴィッド・ストラザーン

総合:★★★☆ 内容:★★★☆ 俳優:★★★☆ 映像:★★★★ 感想:楽しい・独創的・心温まる 妖精たちの魅力に心奪われる作品. 物語は,大叔父アーサー・スパイダーウィックによる妖精たちの研究内容が記された本を巡って,兄弟と妖精達の攻防が繰り広げられる. おすすめ 映画 DVD 100本 ランキング <%sub_title> 批評 主人公は,物静かなサイモンと活発なジャレッドの双子の兄弟とその姉マロリー. その双子の兄弟を1人2役で演じるフレディ・ハイモア. 「ネバーランド」や「チャーリーとチョコレート工場」など,過去の作品では,比較的おとなしくてよい子を演じていただけに,ジャレッド役は新鮮. 後半では二役であることを忘れてしまうくらい,見事に演じきっていました. 物語の序盤,ジャレッドが屋根裏部屋で封印された本を見つけるくだりは,「グーニーズ」でマイキーが地図を見つけたかのようで,今後の展開にワクワクさせられる. 登場する妖精たちは,ゴブリン,オーガ,トロール,ブラウニー,スプライトなど,まさしくファンタジーの世界. 中でもゴブリンは,カエルっぽく醜くも,どこか愛嬌があり憎めない存在.「グレムリン」を彷彿とさせる. 一方で醜いゴブリン達とは対照的に,花の間から現れる妖精スプライトの映像は,本当に心奪われるくらい美しい. エンドロールまで美しい映像を楽しめました. 妖精本を巡っての戦いも,とってもユニーク. ゴブリンに対する武器がケチャップや塩だったりと,内容的にも映像的にも新鮮. そして,なんといっても大ボスのオーガの倒し方が最高! 最後までおとぎ話のような結末で好感がもてました. また,破綻仕掛けている夫婦や親子のエピソード,大叔父アーサーとその娘ルシンダとのエピソードなど,ファンタジーの奥にある家族間のテーマにもほろりとさせられる. ここ最近「ロード・オブ・ザ・リング」や「ナルニア」をはじめ,壮大なファンタジーが多い. 本作は,これらほど壮大ではないけれど,いい意味でこじまりとした80年代のファンタジーを彷彿とさせる. 新鮮であり懐かしくもあり,とても愛着のある作品でした.