Dr.Cinema

博士の愛した映画

DRAGON BALL Z 神と神

原作では悟空が強くなるに従って、少なくなってきたギャグ漫画的要素。

今回はシリアスなバトルよりも、ギャグが多くて楽しめる。

悟空と界王のかけあいにはじまり、プライドを捨てたベジータの行動。 ブルマとの関係もふくめて、今までみたことのないベジータが観られる。 主役は悟空だが、裏主役はベジータのように思う。 いつまでも変わらない悟空の安心感、ベジータの新鮮さが本作の魅力。

そして、なつかしのピラフ一味の登場。 神龍とともに初期ドラゴンボールを彷彿とさせる。 キャラクターも主要キャラクター総登場で、一方でGTにつながるパンの存在も感じられて嬉しい。

悟空とのバトル、ベジータの態度からも並外れた強さを想像させる破壊神ビルス。 意外にも、ドラゴンボールには本格出演していなかった山寺宏一。 勧善懲悪ではなく、気まぐれでコミカルかつシリアスな役どころだが、最大の敵をつとめる声優として安心できる。 しかし、話題作り的なスペシャルゲストは、中川翔子はうまいもののその他ゲストは作品のクオリティを下げてしまったのが残念。

鳥山明氏が、パンフレットに寄せているコメントがすべてを表してるように思う。 『少なくても僕は楽しい作品に仕上がったなと満足しています。(略) 「たぶんダメだろうな」と予想していたら本当にダメだった某国の実写映画と大違いです。 さすが日本のアニメーションは優秀なんですね!』

鳥山明氏の世界観が楽しめる作品でした。